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小説「プラハの春」 (春江 一也著)

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感想

1968年にチェコ・スロバキアで起きた「プラハの春」を題材にした作品。当時の歴史が、著者(元外交)の実体験ベースに描かれている。

 

印象的だったのは、ソ連による軍事介入の描写。住み慣れた土地に戦車が侵入し、威嚇発砲の銃が鳴り響く情景がリアルに表現され、市民が苦しむ姿や対抗する姿が想像された。

 

また、共産国と対立している際のスボボダ大統領とドゥプチェク第一書記の意見の違いもストーリーとして興味深い。

 

◆それぞれの考え

  • スボボダ大統領:市民の犠牲を考慮し、自分達の意志を押し殺して共産国に従う
  • ドゥプチェク第一書記:共産国と対立する意志を貫き最後まで屈せず戦う

 

どちらにも一理あり、一方の意見を選択するのは難しい。スボボダ大統領の考えに乗れば、犠牲を最小限に次の機会にチャンスを持ち越す事が出来る。ドゥプチェク第一書記の考えに乗れば、自分達の意志を認めてもらえる可能性が残る。

 

こういった時は、自分の信念に従って選択し、結末が白・黒に関わらず運命だとありのままに受け止める事が大事だと感じた。歴史の一端に必ずある、こういった局面を知れるのは歴史小説の醍醐味だと思う。

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